[公演]

みみ (公演終了)

公演の感想(詳細)

FREEWAY
2008/7/17() 14:20
観劇日
2008/7/16
満足度
5.0
ストーリー
5.0
演出
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
この公演を表すキーワード
新しい!

静かだけど、しっかりと芯の通った舞台でした。

子供の頃のトラウマのせいで聴覚障害になった女性。
相手の話を聞いてない親子、夫婦、恋人。
身体のパーツを愛する男。
他人の噂話が大好きな女。
傷ついたふりをしながら相手の気持ちを転がしてる女。

登場人物のそれぞれの話が、後半に掛けて
だんだんと一つにまとまっていくような感じ。

声は聞こえているのに、つながらない気持ち。
悪意と被害妄想、思い込み。
船の上のような不安定なバランス。
聞こえないこと以上に閉ざしてしまったこころ。
窮地を救ってくれる仲間。

役者さんが皆すばらしかったです。
堀越涼さん、柿喰う客終了後すぐだったのに、彼の世界が出来てました。
大塚秀記さん、様々な役柄を熱っぽく演じておられました。よかったです。
芹沢役の窪田道聡さん、さわやかな演技で、ラストに巧くつなげていました。
森役の印宮伸二さん、肩の力の抜けた自然な演技でした。
佐々木なふみさんのふとした仕草や言葉が光っていたし、
佐々木富貴子さんは本当に変だし、巧いです。
中村真季子さんの演技がひとつの軸をしっかりと作っていて、
太田みちさんが悪意の塊のような役どころを熱演し、
両角葉さんが開き直った芯の強さをじりじりと見せる。
清水那保さんが天使と小悪魔を演じ分けて、黒さを滲み出している。
すべての役者さんが、自分の位置づけをしっかりと焼き付けている感じを受けました。

舞台美術と照明が美しく、音響が抜群の効果を醸し出ている。
ドアを上手に使っていく場面転換は面白かった。
良質の素材を丁寧に織り込んだような芝居でした。
繊細だったり、投げやりだったり、
純粋だったり、計算ずくだったり、
透き通っているのに、どろどろしていて、
ふわふわしているのに、ピーンと一本太い線が通っていて、
全体を不器用さが覆いつくしている。

観終わった後も、いろいろと考えさせられる。
脚本~演出、ただならぬ才能を感じました。

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