[公演]

女教師は二度抱かれた (公演終了)

公演の感想(詳細)

あき
2008/8/26() 23:42
観劇日
2008/8/16
満足度
4.0
ストーリー
3.0
演出
4.0
キャスト
5.0
音楽
3.0
この公演を表すキーワード
これぞ王道!
笑えた

小劇場から成功への階段の上り始めた演出家。
女性受けするルックスも手伝いメディアへの露出も増えてきた。
さぞかし女性にモテモテかと思いきやそちらの方はとんと役立たずらしい。
そんな演出家様の下へ歌舞伎界の風雲児からお声がかかる。

「一緒に歌舞伎をぶっ壊しやしょう」

大きなチャンスに劇団全体が浮かれていた。
看板女優はバキュウムカ-でバイトに励み費用を捻出、エステ通い。
劇団のマネージャーはスポンサーのCMに出演する演出家のギャラを見込んで音の漏れない新しい稽古場を契約。

全ては順風満帆に進んでいた・・・あの女が上京してくるまでは。

今回の染様の役どころ。
トランクス姿の染様もキュートで、正面からはわからなかったのですが後姿の裸体は、歌舞伎役者の筋肉(背筋や肩の辺り)にしばしボーっと見蕩れてしまった:笑。
しかし、新感線での染様を観慣れてしまっていたためか、とても新鮮な感じがしました。
高校時代に部活顧問の女教師と関係を持ち、女教師の縁談(しかも良縁)をぶっ壊し、
進学上京の世話を焼いてくれた女教師を都会の生活の中で記憶の中に置き去りにし、
その置き去りにしたはずの女教師をネタにちゃっかり演出家への道を切り開いた男。
気持ちが優しいのか、押しが弱いのか、はたまた置かれた状況の所為なのか。
いまひとつ強く出れずに、周囲の意見に流される感のある男。
結果、全てを失い残りの人生を贖罪のために生きることになってしまった男。
でも、心のどこかではそうなってしまったことにきっとホッとしてんだろうなぁ~。

大竹さんは相変わらず:笑。
幕開けと共にいい感じで怖い女性を演じられてました。
ただ、昨年末に長塚さんの「ビューティー クイーン オブ リナーン」でやはり精神を病んだ役をやられた大竹さんを見ていた為、ちょっとだけオーバーラップ。
但し、今回の役柄の方がかなり強かな女性だった、と感じたのは私だけかしら。
自分の才能以上を欲して、周囲の才能やお金に間がくらみその所為で
結局は自分を無くしていく女。芝居だけを見ていると純な感じだけれど。
仲間が努力しているのに1人だけチケットノルマを達成するための努力をしない。
夢破れて帰郷し就職した先の高校で才能ある生徒を見つけて体を使って虜にし。
自分のための劇場を作ってくれるといえばプロポーズを受諾し。
でも、結局中央を狙える才能と地方のいち名士とを天秤にかけて才能を取った女。
(動物園のあのシーン。マイクのスイッチが入ってしまったのは本当に偶然?それとも・・・)
しかし結局他人の褌で土俵に上がろうとして、全てを失った女。
投影する対象を無くし、自分専用の劇場をもつチャンスを無くし、精神を病んだ女。
自分というアイデンティティを売り渡した結果があの『顔が無い!!』だったのだろうな。

阿部さんは、あー、いつもの感じでした。(笑)
あ、あと浅野さんの鹿が撃たれて倒れる?真似は絶品でした。
松尾さんも相変わらずマッタリと出演されているし。

とにかく。
面白い舞台でした。
ちょっと長いなぁ~~~~とは思いましたが。
あのマネージャーの私生活のくだりは必要があったのか。
まぁあの部分がカットされてもそんなに時間短縮にはならないけれど。

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