新世代アーティスト発掘! ガーディアン・ガーデン 演劇フェスティバル 2008年4月26(土)~5月11日(日)in 吉祥寺シアター(東京) 神戸アートビレッジセンター公演も決定!

新人アーティストを発掘する場として注目されているガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル。今年も日本演劇界に新風を巻き起こすであろう3組の団体が選出された。度肝を抜かれる強烈なインパクトと観る者を魅了する優れた芸術性…。
舞台大好きさんはもちろん、演劇をあまり観たことのないアナタも、手に汗握るステージを観にいこう!

ガーディアン・ガーデン 演劇フェスティバルってなに?

将来、日本の演劇界をリードしていく可能性を秘めた新団体を発掘すべく行われている演劇フェスティバル。過去の選出団体には、本広克行監督によって映画化をされた舞台「サマータイムマシン・ブルース」を生み出した「ヨーロッパ企画」などがあり、小劇場演劇界に大きな影響を及ぼす団体を多く輩出してきました。15回目を迎える今年は、審査員に演出家であり俳優の河原雅彦氏や、女優・渡辺えり氏など著名人5名が参加。沢山の劇団が応募する中、白熱した審査が行われた。

今までこんな団体が選出されました!

演劇フェスティバルに出場した団体は今…!?《チェルフィッチュ》

2004年、『三月の5日間』で、第13回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルに出場。2005年、同作品で演劇の芥川賞とも言われる第49回岸田國士戯曲賞を受賞するなど、まさにいま旬の劇団チェルフィッチュ。演出家の岡田利規氏に、当時を振り返ってもらいました!

今思えば、ガーディアン・ガーデンに出場したことは転機だったんですね。

私達がガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルに出場したのは2004年のことでした。当初は、自分たちの作風では入賞するのは難しいかな、と思ってました。それだけに選出された時は驚きましたね。実質のある作品であれば、ちゃんと評価してもらえるのかな、って思いました。それに私達は、それまで横浜以外ではほとんど活動していなかったので、東京の注目を受けるフェスティバルで公演できることが、本当に嬉しかったです。ガーディアン・ガーデンへの参加作品である『三月の5日間』で岸田國士戯曲賞をいただきましたが、それが東京での公演だったことは、とても大きかったと思ってます。

ガーディアン・ガーデンに選出されたことがきっかけで、それからは東京での公演も多くなってきて、たくさんの人が私達の作品を見に来てくれるようになりました。2007年は『三月の5日間』で初めて海外公演をやれました。2008年は、東京で初演をした新作『フリータイム』で、5月からヨーロッパのツアーがあります。夏以降は『三月の5日間』のツアーもあります。一つの作品に長く関われること、多くの場所で作品を発表できることは、とてもありがたいことです。

岡田 利規 (おかだ・としき)
1997年に「チェルフィッチュ」を結成し、2005年第49回岸田國士戯曲賞を受賞。その後も横浜文化賞・文化芸術奨励賞受賞や、神奈川芸術賞・芸術未来賞など受賞。

第15回演劇フェスティバル開催!数多くの応募団体の中から選ばれた次世代を担う3団体は…!

ユニット美人「髪結いの女たち」

モテ時代の到来を見よ!

2008年5月1日(木)

「女性の考える女性の強さ、美しさ、笑い」を創作上演するべく2003年に結成されたユニット。中心メンバーは京都を拠点に活動する劇団衛星の黒木陽子と紙本明子。男性が圧倒的多数を占める「笑い」のジャンルで、女による「笑い」を体当たりでぶつけている。ユニット美人として当分の目標は皆さんの“お楽しみ”ユニットになり、モテモテになること。Dance Complex vol.1芸術創造館特別賞受賞(2007年2月 大阪 芸術創造館)、このほか「女性と笑い」をテーマにした演劇セミナーの講師を担当するなど、公演以外の場でも活動を広げている。

ユニット美人「髪結いの女たち」の画像画像を拡大する
演劇ぶっく編集長 坂口 真人氏

私の好きなものベスト3は「テレビに映った水辺(海、淡水なんでも)の景色」「女性の関西弁」「しょーもないこと」です。後者の2つがユニ美にあてはまりますね。そのうえで彼女たちは、かっこいいです。「しょーもない」と「かっこいい」を両立させるには、かなりディープな経験と鍛錬が必要だと思います。観に来てくださったあなたは、彼女たちの飄々と演じる舞台から、楽しくも人生の深淵を垣間見ることでしょう。ご体験をおすすめいたします。

さらに、あなたが妙齢の女性のブルマー姿がお好きであれば、なおさらおすすめです。

ユニット美人の素顔に迫る!演出家へ直撃インタビュー

黒木 陽子(くろき・ようこ)
京都大学文学部卒。劇団衛星所属の俳優を経て2003年にユニット美人を結成。
Q.出場が決定した時のお気持ちは?
A.

まさに「私達のモテ時代の到来!!」かなと。役者としても人としても、「常に注目されたい、モテモテになりたい!」と思って始めたユニットでしたから、これでやっとみんなの目がこちらに向けられたなという喜びでいっぱいです。

Q.コンセプトを教えて下さい
A.

ずばりテーマは「モテ」ですね。モテようとして頑張る人達や、本当はモテたいんだけど全然モテないからモテを否定する人達。その様子をコミカルに演じることによって、見ている人が共感しつつも笑ってしまうようなものを作りたいです。

Q.稽古の調子はどうですか?
A.

稽古はまだ始まっていないんですが、東京での公演というところで大騒ぎしています。今まで京都や大阪ばかりで活動していたので、宿泊先や交通手段を考えたり、そういう事務的なことに追われています。

Q.ちなみに、なぜブルマなんですか?
A.

ブルマと言えば男性のイヤラシイ目線をイメージさせます。そういう部分でこのユニットのテーマでもある「モテ」に繋がるかなと…。滑稽さもプラスでき、動きやすいので私達にピッタリだと思いました。

Q.今後の目標を教えてください。
A.

みんなが毎週ドラマを楽しみにするように、私達の舞台を毎月、毎週見に来てもらえるようになりたいです。舞台ってたまにしか見ることができない、特別なものというイメージがありますけど、もっと気軽に見に来れる、日常的なものになって欲しいんです。

Q.最後に、本番に向けての意気込みを!
A.

京都の中でも選りすぐりの面白くて美しい女性が勢ぞろいです。しかも全員ブルマ姿!これは滅多に見られない光景だと思います。30分のお話しを3回という構成なので、最後まで飽きずに楽しめるのもオススメポイントです。

クリウィムバアニー「贅沢ラム」

咲き乱れる女性の自然美

2008年4月26日(土)~27日(日)

ダンサーのみならず、小劇場界の女優陣などから絶品乙女ちゃんを選りすぐり、2005年12月処女公演『愛妓ハンバーグ』にて乱れ咲く。

それぞれのもつ女体独自の動きやしぐさを、妄想的視点(=男子)およびラブリー視点(=女子)の両極から捉え、果てなく行き違う2つのベクトルの交錯点にある夢と現実と虚無をポップに描き出す。

糖度30度くらい。毒も微量に。

結構だらりとしてます。でもときどきしゃっくりがっつり踊りますよ。

クリウィムバアニー「贅沢ラム」の画像画像を拡大する
演劇・舞踊ジャーナリスト 堤 広志氏

アニメやマンガは今や日本のキラーコンテンツ。ゴスロリやハロプロ的なカワイイ系ファッションも世界から注目されてます。クリウィムバアニーもそんな萌え属性を備えている。未成年的なあどけなさを残しつつ、リアルな女子感覚をポップに写し出す。露骨なセックスアピールもジェンダー論的なテーマ性もないけれど、逆にそこが大上段なダンスや演劇にはない魅力。ま、ギザカワユスってことでいいんじゃないでしょうか!?

クリウィムバアニーの素顔に迫る!演出家へ直撃インタビュー

菅尾 なぎさ(すがお・なぎさ)
イデビアン・クルーのダンサーとして全ての作品に出演。05年に新カンパニー「クリウィムバアニー」を立ち上げる。
Q.出場が決定した時のお気持ちは?
A.

もう単純に「やったー」って。
私達は出番が一番最後だったので、ほかのみなさんの作品を見ることもなく、余計なことを考えずわりと踊りに集中できたのではないかなと。

Q.コンセプトを教えて下さい
A.

女の子の自然な動きを男子的視点と女子的視点から表現したいです。メンバーが普段みせる何気ない仕草や動きをダンスの合間に入れ込んだりして、その人の持つ独自な魅力をちりばめてみたり。無理にアピールしたりしない踊りや、だらりとした空気感が持ち味だと思っています。

Q.稽古の調子はどうですか?
A.

メンバーはマイペースな人が多いので、のんびりした感じでやってます。演劇フェスティバルの時は、2次審査のために短期間で急遽新作を作ったので、みんなすごく集中してましたね。

Q.女性の魅力を表現するに当たり難しい部分は?
A.

私がだんだんメンバーのクセを知り尽くしてきてしまいまして。その人の魅力を引きだそうと思って構成していくうちに、今度はわざとらしさが出てきちゃうんです。新鮮な気持ちが大事だなあと、日々実感です。

Q.今後どんな舞台を作っていきたいですか?
A.

劇場だけに限らず、いろんな場所でやってみたいですね。
「観る」というよりは「体感できる」ものをつくっていきたいと思っています。夢でもみてたかのような気持ちで帰ってもらえるような。

Q.最後に、本番に向けての意気込みを!
A.

ダンスってあまり観たことがない人が多いと思うのですが、そんなひとでも、もちろんダンスを観るのがすきって人も、単純に楽しんでもらえると思うので、あまり深く難しく考えずに気軽に観てもらえたらなと思います。

東京デスロック「WALTZ MACBETH」

演劇LOVE

2008年5月8日(木)~11日(日)

2001年発足。劇団本公演と並行して、劇場以外で上演する「CARAVANシリーズ」、役・物語・言語等の既成概念を検証する「演劇を見直す演劇」を展開。

2007年より平田オリザ氏が主宰する青年団内のユニットとなり、同時に、演劇の最大の魅力を「目の前に俳優がいること」と位置づけ演劇の可能性を追求する“unlockシリーズ”をスタート。一貫して「演劇」のあり方、自明性を疑った地点 から、アクチュアルな演劇を立ち上げる活動を行っている。2008年より青年団から独立。

東京デスロック「WALTZ MACBETH」の画像画像を拡大する
演劇エッセイスト ウニタ モミイチ氏

公開審査の場で彼らはただ笑い続けた。それが彼らの考える『ロミオとジュリエット』とのこと。再現だって出来るそうだ。が、嘘か真かは見極め不能。というか、嘘でいい。野心の赴くまま、奇を衒い、質疑応答で審査員を騙し、努力を積み重ねて来た他の劇団を尻目に出場権をまんまと掠め取る、そんな悪人的才覚にこそ私は惹かれたつもりだ。その後、ドラマ『SP』で彼らを見て、悪人の印象を更に深めた。この期待は裏切らないで欲しい。

クリウィムバアニーの素顔に迫る!演出家へ直撃インタビュー

多田 淳之介(ただ・じゅんのすけ)
東京デスロック主宰・作・演出。青年団演出部。
Q.出場が決定した時のお気持ちは?
A.

大勢の前で自分の劇団の評価が議論されることは今までなかったので、まさに針のむしろでした。出場が決まって、周りからおめでとうと言われまして。演出家は賞をもらう機会などほとんどないので素直に嬉しかったです。

Q.コンセプトを教えて下さい
A.

「演劇LOVE」です。舞台芸術としての演劇をもっといろんな人に知って欲しいです。まだまだ演劇をやってますと言うと、「早くTVに出てね」と言われますが、舞台芸術は俳優の通過点ではなく完成された芸術だということを知ってもらえると嬉しいです。

Q.稽古の調子はどうですか?
A.

まだ稽古は始まってません。出演する俳優も、ヨーロッパツアーに出演していたり、フランスで作品を作っていたり、ほとんど日本にいません。なので様子は分からないのですが、楽しくやってると思います。

Q.斬新な作品が多いようですが、何か意図するところはあるのですか?
A.

観客には、家でTVやDVDを見る以上の体験をしてもらいたいとは思っています。演劇の魅力を伝えたいだけで、斬新というよりも、演劇自体が元々魅力的なだけです。最近は演劇を普段観ない方からの評判が良いと特に嬉しいです。

Q.今後の目標を教えてください。
A.

次回公演は「戯曲を俳優が現前化すること」にフォーカスを当てた作品になります。当り前の事のようですが、演劇に当り前のやり方なんて実は存在しません。そういったことが伝われば良いなと思っていす。

Q.本番に向けての意気込みを!
A.

単純に、演劇って面白いんだと思ってもらえれば嬉しいです。400年前に書かれたシェイクスピア戯曲、100年前に翻訳された坪内逍遙訳、現前する俳優の体、今まで観たことのないものが好きな方には楽しんでもらえると思います。方には楽しんでもらえると思います。

関西の方へ朗報!第4回スプリンクルシアターでも公演します!

「観にいきたいけど、遠くていけない…」そんなアナタに朗報です!

ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル出場団体が、港町神戸に上陸します。

神戸で新しい表現者たちの熱い風を感じよう!

第4回スプリンクルシアター
2008年5月24日(土)~25日(日) 神戸アートビレッジセンター
第3回スプリンクルシアターの様子(ヨーロッパ企画)

※上演公演は、「3人いる!」を予定

取材・文/柿下 弥咲(方南ぐみ) チェルフィッチュ岡田さん撮影/佐藤 暢隆 取材協力/ガーディアン・ガーデン

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